海外販売サポート

2.ECプラットフォーム選び

選んだ地域に適したプラットフォームを選び、サイトを準備(委託、代行販売可)

国内市場が成熟し人口減少が進む中、北海道企業にとって海外市場への販路拡大は必須であり、持続的な成長と収益源の多様化のための重要な戦略です。

実店舗を持たずに世界中の顧客にアプローチできるECプラットフォームの活用は、その強力な手段となります。

海外販売成功の鍵を握るECプラットフォーム選びについて、段階を踏んで解説します。

  1. 海外販路拡大の必要性とEC活用の意義を理解する
  • 国内市場の課題(人口減少、消費行動の変化など)を認識し、海外市場の可能性に目を向ける。
  • 海外進出手段としてのECプラットフォームの有効性を理解する。実店舗に比べ低コストで、地理的な制約を超えて販売が可能になる。
  • 自社の商材を海外展示会や催事へ出展する準備として、コストを抑えながら、どの程度市場に受け入れられるか調査、分析することができる。
  1. ECプラットフォーム選びの重要性を認識する
  • 適切なプラットフォームのメリット:
    • 言語、決済、物流など、海外販売に必要なインフラが提供される。
    • ターゲットとする顧客層へ効果的にリーチできる。
    • 顧客認知度が高く、購買につながりやすい。
    • 詳細なレポートを出力し、商材の改廃やブラッシュアップをしやすい。
  • 不適切なプラットフォームのリスク:
    • 売上が伸び悩む、高コストがかかる。
    • 物流や顧客対応に困難が生じる。
    • ブランドイメージが低下する恐れがある。
    • 出店のハードルが高い。
  1. 進出希望市場のEC事情を調査し、最適なプラットフォームを絞り込む
  • 海外市場は地域により主要なECプラットフォームや消費者の好みが大きく異なる。
  • 主要市場の例:
    • 北米(アメリカ、カナダ): Amazonが圧倒的。しかし、ライバルも多い。規模が大きくなければeBayやWalmartも有力。
    • 中国: T-mall, Taobao (Alibabaグループ), JD.comが中心。拼多多も成長著しい。
    • 欧州、豪州: 北米同様Amazonのシェアが高い。しかし、eBayも老舗ECプラットフォームとして利用顧客が多い。
    • 東南アジア: ShopeeとLazadaが二大プラットフォーム。
  • 自社製品がどの市場の、どのような顧客層に響くかを分析し、それに合ったプラットフォーム候補をリストアップする。

参考:世界の主要ECプラットフォーム

プラットフォーム名主なターゲット地域推定市場シェア(参考値)主な特徴ターゲット顧客層北海道企業への適合性
Amazon北米、グローバル米国:約37.6% グローバル展開、豊富な品揃え、強力な顧客基盤、FBA(フルフィルメント by Amazon)幅広い消費者層グローバルな販売を目指す企業、特にFBAを利用したい企業
eBay北米、欧州、豪州米国:約3.1% オークション形式、多様な商品カテゴリ、欧米で強い価格重視の消費者、個人・中小企業低コストで海外展開を始めたい企業、ユニークな商品を持つ企業
Tmall Global中国約37.6%(越境EC)高品質・国際ブランドに特化、厳しい出店基準品質を重視する中国消費者、中間所得層以上高品質な商品を持つ企業、中国市場への本格参入を目指す企業
JD Worldwide中国約18.7%(越境EC)強力な物流ネットワーク、品質保証、家電・デジタル製品に強い品質と配送スピードを重視する中国消費者家電製品や高品質な商品を販売したい企業
Shopee東南アジア、台湾東南アジアNo.1モバイルファースト、エンタメ機能、頻繁なプロモーションモバイル利用者が多い東南アジアの若年層東南アジア市場にモバイル経由でリーチしたい企業、価格競争力のある商品を持つ企業
Lazada東南アジア東南アジアNo.2Alibabaグループ、広範な物流ネットワーク、多様な商品カテゴリ東南アジアの幅広い消費者層東南アジア市場全体をカバーしたい企業、Alibabaのネットワークを活用したい企業

当社では、上記の中で特にAmazon、eBay、Shopeeに力を入れて取り組んでおり、代行販売による販路拡大、調査、分析が可能です。

  1. 自社の販売形態に適したプラットフォームやサービスを検討する
  • 販売形態の選択肢:
    • 委託・代行販売: 
    • 既存の販売チャネルを活用。複数の主要ECモールと連携できるプラットフォームが有利な場合がある。市場調査からサイト構築、物流、顧客対応までを任せられるサービスが有効。ハードルは低め。
    • 自社ECサイト構築: 
    • 独自のブランド表現と顧客との直接的な繋がりを構築可能。初期投資や集客は必要だが、自由度が高く顧客データも活用できる。長期的なブランド育成や顧客ロイヤリティ向上に有効。自社ならではの販売戦略を展開したい場合に適している。ハードルは高め。
  • 自社のリソース(人材、資金、ノウハウ)やリスク許容度に合わせて、最適な販売形態とそれに適したプラットフォーム・サービスを選択する。
  • 自社ECサイトの代表例はShopifyで、国内向けEC事業者も多数利用。
  1. 海外向けECサイトの構築・運営に必要な準備を進める
  • 重要な考慮点:
    • 多言語対応: ターゲット市場の言語でサイト情報、商品説明、顧客サポートを提供する。
    • 決済方法の多様性: 各国の主要な決済方法(クレジットカード、PayPal、Payoneer、Alipay、WeChat Payなど)に対応する。
    • 物流体制の確立: 国際配送のコスト、時間、関税、返品プロセスなどを考慮し、信頼できる物流パートナーと連携する。

まとめ:

ECプラットフォームの選定は、北海道企業が海外市場へ踏み出す上での最初の、そして最も重要なステップです。上記の段階を踏み、慎重な市場調査と自社分析を行い、最適なプラットフォームを選びましょう。

当社は外国人の専門スタッフを擁し、ECサイト作成や、代理販売について着実に進めることができますので、お困りの際にはぜひ一度お問い合わせください。

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